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2006年5月30日 (火)

Yves Saint-Laurent Rive Gauche by ドミニク・アングル

Jean Auguste Dominique Ingres
Bather of Valpincon 1828年?



Jean Auguste Dominique Ingres
Half-figure of a Bather
Musee Bonnat, Bayonne, Gascogne, France


Jean Auguste Dominique Ingres
La Baigneuse Valpincon dite La grande baigneuse
1808, Louvre


1814年の「横たわるオダリスク(グランド・オダリスク)」、1856年「泉」が有名な、ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル(Jean Auguste Dominique Ingres, 1780年 - 1867年)の作品は、新古典主義を貫き、独自の美意識をもって画面を構成しています。この作品は記事最後で再度ご紹介します。


Ysl_s_1   


この最後の作品は、1998年のYves Saint-Laurent Rive Gaucheにおける広告宣伝の1枚です。有名なファッションフォトグラファー Mario Sorrenti の作品。またサンローランは、2002年にはSolve Sundsbo ソルヴァ・スンツボが、センセーショナルな広告写真を撮影しています。メンズのパルファンの広告ですが、男性の裸体が修正なく撮影。それは彫刻よりも美しかった。半身のみの画像はRE+nessanceからご覧いただけます。

なぜか画像のアップロードに障害があり、sweet-sweetさんの協力を得ました。ありがとうございました。


La_petite_baigneuse_2 

ドミニク・アングルの「小さな浴女」となっていた邦題。ルーヴル美術館所蔵で、有名な「ヴァルパンソンの浴女」よりあとの作品らしいのです。


La_baigneuse_valpincon_dite_la_gran

こちらが同じくルーヴル美術館所蔵でご存知の「ヴァルパンソンの浴女」です。どちらもトルコの風俗を思い出させます。アングルの初期の作品でラップ将軍に買い上げてもらったという作品。


Ingres

ボナ美術館で一押しの所蔵作品。アングルの「半身の浴女」です。制作年数が不明のようです。


La_petite_baigneuse3

フィリップス・コレクションのアングル「小さな浴女」(1826)です。


The_turkish_bath

ルーヴル美術館所蔵の「トルコの浴場」(Le bain turc)は、アングルの晩年の作品です。実際にアングルはトルコの浴場の風俗性を知っていたわけではなく、モンタギュー夫人(英国の大使夫人)の書簡から描いたそうです。

前景の右端の裸婦は、もっとも苦心したものらしく、下図も残っているようです。こうして裸婦の右手は下になり最終的に上に描いたといわれています。

左端の浴中の裸婦は、最初は描かれていなく、あとで加えられ、数段階におよび変化した大作です。

そしてここに「ヴァルパンソンの浴女」が、楽器を持って描かれています。同じターバンを巻いたもう一人は、立った姿で描かれています。


Jennette_williams_the_bathers3

(C)Jennette Williams The Bathers
2001 Istanbul

ジャネット・ウィリアムズのドキュメンタリーフォト。トルコのイスタンブール(イスタンブル)やブタペストなどの大浴場を訪れ、女性のありのままの肉体を、アングルやジョルジョーネ、ティツィアーノの作品を意識して撮影されたものです。


Jennette_williams_the_bathers4

(C)Jennette Williams The Bathers
2003 Budapest

La_source

Jean Auguste Dominique Ingres
La source 1856 Musée d'Orsay

ジャネット・ウィリアムズのドキュメンタリーフォトは不思議です。現代のトルコが、モノクロだけではなく、アングルが描いていた時代、200年前の浴場を写している気がしてなりませんよね。

ルーベンスやルノワールのように特徴のある裸婦よりも、プリミティブなアングルの裸婦が想像されるのは、情景のせいでしょうか。

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2006年5月28日 (日)

花 蝶 図案集

Sazanka02_1モガ・モボ時代の寵児といわれた杉浦夫妻とは、日本モダンデザインの先駆者で、アールヌーボーの天才的デザイナーでもある、日本画家の杉浦非水と、その妻である歌人の翠子さんのことです。

杉浦氏は、いまでいうグラフィックデザイナーのごとく、三越のポスターを手がける一方で、『非水百花譜』20集(昭和4年~9年春陽堂)、『実用図案資料大成』(共著:渡辺素舟・杉浦非水1933年アトリヱ社)、『非水図案集 第一輯』(1915年金尾文淵堂) などの著作に励みました。その後、現在の多摩美術大学の創設に参加します。

写真は、「山茶花」のディティールです。

B_tyoul蝶千種 (全2冊・画帖本)は、 各巻に25図の蝶々の図を収録した「千変万化の蝶の造形」は、神坂雪佳の図案集です。こちらは、「近代図案コレクション」第ニ巻に収録の原本となり、一枚ずつ手摺木版で摺り重ねて仕上げた多色木版摺の書籍。絵具の色彩と和紙の風合が生み出す木版本で、たいへん貴重で、お値段もなかなかです・・・。

こちらは、1903年の神坂雪佳「蝶千種」の一枚です。 雪佳関連記事から、他の図案もみてください。
変身抄 / 雪佳「ちく佐 一
Rimpa school Kamisaka Sekka/男女遊楽 神坂雪佳/三十六歌仙図屏風/金と銀の雪佳/ジャポニズム

神坂雪佳 蝶千種・海路―近代図案コレクション こちらが、お手ごろな「神坂雪佳 蝶千種・海路―近代図案コレクション」となります。エルメスの「Le monde d' Hermes」に取り上げられたのが2001年のこと。それ以来、雪佳の名は再び喝采を得ています。表紙は「八橋」です。巻頭12ページには、「百々世草―近代図案コレクション」から紹介されています。

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2006年5月27日 (土)

IL PENTAMERONE

Anon1909_kafka ペンタメローネ「五日物語」 というのは、グリム兄弟の童話、ペルーの童話のモデルとなっている物語。デカメロン、千一夜物語と同様の枠物語。はじめは、『物語の中の物語、即ち幼い者達のための楽しみの場 Lo cunto de li cunti overolo trattenemiento de' peccerille』という説話集でした。バジーレの死後に、ボッカチオのデカメロンに倣い、 原書名をLO CUNTO DE LI CUNTI (IL PENTAMERONE)と改称、日本ではペンタローネとされています。(書籍の詳細

20749

龍溪書舎のペンタメローネ(五日物語) 龍溪西欧古典叢書 2は、復刻版で、解題では『ペンタメローネ』(五日物語)のあらまし、バジーレの生涯とその作品、バジーレ時代のナポリ王国地図、日本の『ペンタメローネ』、バジーレとグリムの類似点対照表参考書目、そして『ペンタメローネ』の内容(目次;訳文および梗概)、Il testo Napolitano(原典) と、詳しく読むことができます。

Illustration by Anonymous (1909)

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2006年5月23日 (火)

武満 徹 -見ることは聴くこと-

武満徹―Visions in Time 『人間は、眼と耳とがほぼ同じ位置にあります。これは決して偶然ではなく、もし神というものがあるとすれば、神がそのように造ったんです。

眼と耳。

フランシス・ポンジュの言葉に、「眼と耳のこの狭い隔たりのなかに世界のすべてがある。」という言葉がありますが―音を聴く時――

たぶん私は視覚的な人間だからでしょうが
――視覚がいつも伴ってきます。

そしてまた、眼で見た場合、それが聴感に作用する。しかもそれは別々のことではなく、常に互いに相乗してイマジネーションを活力あるものにしていると思うのです。』 by Book「武満徹 ─ Visions in Time」

武満 徹さんが発想を得た絵画作品などが、彼の姿、手書きの譜面とともに織り込まれた本。

-協和的なサウンドながら今までとは違った調性感覚を持つ-と評されていますが、処女作「2つのレント」は、当時は酷評されて、こっそり映画館で涙を流したという話を聞き、どんなに才能のある方でも(一般の社会でも)、そういう出来事があるのだと知り、胸が震えました。

そんな武満 徹さんの手書きの譜面には、音符と鳥が・・・。言の葉が満ちる譜面です。

Tokinoentei_1


聴くことは見ること

時間(とき)の園丁

「武満徹|Visions in Time展」

「武満徹 ─ Visions in Time」展


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2006年5月11日 (木)

鈴木其一 菖蒲に蛾図 - MIHO MUSEUM

Syoubu鈴木其一は、江戸琳派、 酒井抱一の門人で、師の画風を継承しつつも、それを進化させたといわれています。

江戸琳派は、上流階級の豊かな教養や洗練されたセンスと庶民階級の自由で変化に富む闊達さを描いています。

Nezu Institute of Fine Arts(根津美術館)は、平成21年秋まで改装を行っていますが、ここに、鈴木其一の「夏秋渓流花木図屏風」が所蔵されています。この自由自在で闊達な筆の運びが伝わってくる作品。

さて写真は、メアリー・バーク夫人のコレクション。鈴木其一の「菖蒲に蛾図」です。本当に洗練されたセンスがうかがえますよね。

現在、MIHO MUSEUMで開催されていますが、MIHO MUSEUMの周辺も素晴らしいこと!

滋賀県の信楽にあるんですよ。もう、列車に乗ってから美術館に足を踏み入れているのですよ。そんな、美しい環境で、バーク・コレクション楽しめる。二重の鑑賞ができる芸術の旅。

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2006年5月10日 (水)

パガニーニ愛用ベルゴンツィ

ヴァイオリンは17世紀から18世紀にかけてのイタリアのクレモナというところで作られたもので、このいわゆるクレモナ派を確立したのがアマティ一族。このアマティやその弟子ストラディバリ、その門下生ベルゴンツィ等々の名匠によって作られたものが最高とされています。そのカルロ・ベルゴンツィ (1683-1747)作の現存する数少ないヴァイオリンのなかで、かのNicolò Paganini パガニーニが愛用していました。

Paganinisベルゴンツィのヴァイオリンはわずか50丁しか現存していませんが、このパガニーニが愛用したベルゴンツィ作は、32歳のロシア人マクシム・ヴィークトロフが所有しています。モスクワの「バイオリン・アート・ファウンデーション:ヴァイオリン芸術財団」理事長を務め、ヴァイオリンの蒐集家の一人。

コンクール優勝者には「この特別なバイオリンで1年間演奏するという貴重な機会が与えられる」と発表。サザビーズでの落札額は568,000ポンド(邦貨約1億2000万円)でした。

24の奇想曲(パガニーニ:24のカプリース )はヴァイオリンのソロとしては最高難度の曲が並び、最終曲、No.24( Op. 1, no. 24 in a minor "tema con varizioni")は傑作とされ、リスト、ブラームス、ラフマニノフらがこの主題で曲を作っています。

続きはこちらから・・・

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2006年5月 9日 (火)

Miyako Ishiuchi

マザーズ2000‐2005未来の刻印 資生堂ギャラリー、ハウス オブ シセイドウ でのアールデコ展をみているうちに、1月の「永遠なる薔薇 ― 石内 都の写真と共に」を思い出しました。それは、ふと「1・9・4・7」が頭をかすめたからです。旧帝国ホテルの設計であるFrank Lloyd Wright  フランク・ロイド・ライトが、同時期に福原家(資生堂経営者)の別荘を建てています。この時期が1922年(大正11年)前後でしょうか。

この時代少女だった大正生まれの女性達。その子の世代が1947年生まれなのかと想像したわけです。生活への西洋と東洋の融合、戦中戦後、震災などを経験した大正時代に生まれた女性によって育てられた1947年生まれの方が多いのではないですか?

石内 都さんが、ご自身とおなじ1947年生まれの女性の手足、身体の写真を写していきます。のちに、しだいに年齢や性別を越えて対象を広げて行くのです。

House_of_shiseido 永遠なる薔薇 ― 石内 都の写真と共に

その写真集「1・9・4・7 」は、18禁らしく、中身がわからないよう梱包してお届けとありましたが、私より14歳うえの、現在59歳になられている女性達の1980年代末から90年代の写真。

つまり、いまの私の年齢より若い時代の姿がそこに写っている。フェミニズム、ウーマンリヴ、性解放、女性の進学、社会進出という先駆者たち。

朽ち枯れていく容姿や身体の変化は、確実に進んでいる年齢となった私ですが、もうひとつの別な美への意識が向き始めてきました。それは万物への美なんです。人、自然、モノ、芸術、文学などの有形・無形に関わらずに。

時代の建築美の様式と重ねあわせ、石内 都さんのバラを近撮した作品や映像も、『人の一生』を見ている気になりました。右上は、House of Shiseido 「永遠なる薔薇」です。石内さんの薔薇の写真とともに。


Houseofshiseidoroses CHANNEL Jからどうぞ。

おもなブロードバンド・テレビ・ステーション
「都市に生きるアール・デコ Ⅰ 銀座、上海」展(3分12秒)
「都市に生きるアール・デコ」展 内覧会(1分42秒)
「KARAKUSAの森 トード・ボーンチェ、唐草と出会う」展(3分06秒)
「KARAKUSAの森 トード・ボーンチェ、唐草と出会う」内覧会(1分30秒)
「永遠なる薔薇-石内 都の写真と共に」展(2分37秒)
「永遠なる薔薇-石内 都の写真と共に」内覧会(1分30秒)他


ご紹介のBOOk「Mother's2000-2005」について。「Mother's」は波乱万丈な母という一人の女性が遺したシュミーズ、ガードル、口紅をその人の意志を感じるかのように捉え、石内都さんは提示して行きます。
続きはこちらから

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2006年5月 6日 (土)

水辺のカフカ

Kafka_天然記念物「竹島」 ここは国の天然記念物「竹島」です。
春の大潮の干潮時には歩いて渡れる。

歩くというと万葉の小径。その先には、万葉の花と埼歌碑が。

山の上にはプリンスホテル。
昭和9年、蒲郡ホテルとして建てられた長い歴史のあるホテル。

その真下に海辺の文学記念館。未来への時手紙はここから始まる。
5年後、10年後の将来に手紙を投函する”時手紙”に、何をしたためたのでしょうか。


蒲郡プリンスホテル蒲郡プリンスホテル
昭和天皇が宿泊されたスィートルーム
庭園の離れ
装飾・調度品


Bunngaku_文学記念館



Art de Vivre 
海辺の記念館
時手紙はこちらから



海辺の記念館

America's Cup ~mixiの会員の方へ~
旅短編集 饂飩 御蕎麦
旅短編集 阿礼の埼歌碑~万葉の小径
旅短編集 America's Cup
旅短編集 覚書 蒲郡プリンスホテル


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