武満 徹 -見ることは聴くこと-
『人間は、眼と耳とがほぼ同じ位置にあります。これは決して偶然ではなく、もし神というものがあるとすれば、神がそのように造ったんです。
眼と耳。
フランシス・ポンジュの言葉に、「眼と耳のこの狭い隔たりのなかに世界のすべてがある。」という言葉がありますが―音を聴く時――
たぶん私は視覚的な人間だからでしょうが
――視覚がいつも伴ってきます。
そしてまた、眼で見た場合、それが聴感に作用する。しかもそれは別々のことではなく、常に互いに相乗してイマジネーションを活力あるものにしていると思うのです。』 by Book「武満徹 ─ Visions in Time」
武満 徹さんが発想を得た絵画作品などが、彼の姿、手書きの譜面とともに織り込まれた本。
-協和的なサウンドながら今までとは違った調性感覚を持つ-と評されていますが、処女作「2つのレント」は、当時は酷評されて、こっそり映画館で涙を流したという話を聞き、どんなに才能のある方でも(一般の社会でも)、そういう出来事があるのだと知り、胸が震えました。
そんな武満 徹さんの手書きの譜面には、音符と鳥が・・・。言の葉が満ちる譜面です。
聴くことは見ること
時間(とき)の園丁
「武満徹|Visions in Time展」
「武満徹 ─ Visions in Time」展
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