サハリンのお伽噺
ニブヒやアイヌといった先住民が狩猟や漁業を中心とした生活を送っていたところがサハリン。古代に栄えた都市ではリディア(リュディア)があり、のちにペルシャに属しますが、古くはギリヤークと呼ばれたニブヒも、固有の言語ニヴフ語をもち、伝統を守りながら生きていく少数民族です。
1960年代に、少数民族統治によって、ルポロボ(ナニヲー)からノグリキにある漁業コルホーズに移住させられました。
AFPは大規模なオフショアエネルギープロジェクトに、ニブヒの人々の反応に触れています。
これは、サハリン島北東部沖合の「サハリンプロジェクト」を指しているのでしょうか。サハリンの地域住民がシェルの工事によって引き起こされた漁業被害は、アメリカ、日本、ロシア、インドの4カ国の企業が参加している石油・天然ガスの開発プロジェクト進行によるものらしく、WWFも問題視していました。
北方少数民族はニブヒだけではありません。いくつもの少数民族に対して、リディア(リュディア)がそうなったように、大国が、歴史、風土、習慣、そして言語までも変えていくのでしょうか。民族の消滅の危機に瀕することがあるかもしれません。
AFPのオフショアエネルギープロジェクトの記事
An ethnic Nivkh Lydia Muvchik,
an author of book of falktales,
sitting in her house...more
【AFP(c)/File/Denis Sinyakov】
この薔薇ような花の壁紙を背にしている婦人は、そのサハリンの北東にある村「Venskoye」に住んでいます。
「Falktales」の本の作者でもあるのですが、「Falktales」とは、FOLKTALESのことで、お伽噺や言い伝えを本にしたのでしょう。そこには、狩猟や漁業を中心とした生活の中から生まれる信仰や神話が、グリム童話のように、説話であったりしながら、民族の歴史や習慣を伝えていく貴重な本なのかもしれません。
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