シノワズリ フランソワ・ブーシェ
Chinoiserie Room Mural by Lynne Rutter
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ジャポニズムの赤、柿右衛門の赤とも違う、シノワズリ(中国趣味)の赤。
お花に、鳥に、蝶々といえば、日本の四季花鳥図にも描かれていますが、シノワズリも花、鳥、蝶。
このシワノズリ・ルームは、現代のアーティスト リン・リットーが描いた「障壁画」になりますが、もっともフランスの芸術において、シノワズリが象徴とされたロココ時代に、画家 ブーシェもさかんに描いています。
ロココといえば、曲線が装飾に使われていますが、C字とS字がその基本。ゆがんだ真珠といわれるバロックの力強さとは相反して、優雅で女性的。
ブーシェのシノワズリの花などの図案などもありますが、今回は、中国人のスタイルそのものを描いた、フランソワ・ブーシェの作品をご紹介します。
「中国人のチェス」 フランソワ・ブーシェ
頭の後ろに長く垂らした三つ編みの弁髪といえば、清国。清では、乗馬、騎馬に適した旗袍(チーパオ)という服飾文化。丈の長い衣装ですが、女性のチーパオは、清朝の滅亡後に、西洋文化を受けて、フィットしたチャイナドレスに変化していきます。
さて、ブーシェの作品には、頭髪の一部をそり落とし、残りを編んで後ろへ垂らすに、まだ至らないほどの幼い子が描かれています。
この子はチェスをしている女性とどんな関係なのでしょう。ブーシェの中国人を描いた作品には、愛くるしい子供達が描かれていますが、侍従のような印象を受ける作品もあります。
こうした中国趣味が、見事にロココと融合したのは、異郷のインパクトにも優雅さが漂っているからでしょうか。日本のジャポニズムは、屏風から浮世絵をはじめ、花魁、役者、庶民という階層がクローズアップされていたようですが、シノワズリは皇帝や貴族の文化が好まれていたようです。
アムステルダム国立美術館には、シルクとウールに描かれた、ブーシェのタペストリーがあります。「中国の市場」というタイトルです。
中国の結婚式、中国の釣り人、中国の狩、中国庭園、中国の祭りとブーシェは描きます。そして一番優雅に描かれている中国人は、「中国の釣り人たち」ではないでしょうか。このほとんどが1742年の作品で、中国の祭りは、1743年の作品。こちらは、すべて「変身抄」からご覧いただけます。
どの作品にも、シノワズリの赤が調和し、不思議と安らぐ色彩です。
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